第41回


Googleドライブという名前を知らない情報システム担当者はほとんどいないはずです。
一方で、個人向けの無料サービスと、企業で契約するGoogle Workspaceに含まれる法人版とで、容量や管理機能がどこまで異なるのかを正確に説明できる方は意外と多くありません。
この記事では、Googleドライブの基本的な仕組みから、法人利用で押さえておきたいプラン選びやセキュリティ機能まで、導入検討に必要な情報を整理します。

Googleドライブは、Googleが提供するオンラインストレージサービスです。
文書や画像、動画などのファイルをクラウド上に保存し、パソコンやスマートフォンなど複数の端末から同じデータへアクセスできます。
個人のGoogleアカウントには、無料で最大15GBのクラウドストレージが付属しており、この容量はGoogleドライブに加えてGmailやGoogleフォトとも共有される仕組みです。
出典:Google ドライブ ヘルプ
容量が不足した場合は、個人向け有料プラン「Google One」にアップグレードすることで拡張できますが、これはあくまで個人アカウント向けのサービスであり、法人向けのGoogle Workspaceとは別の仕組みとして提供されています。
Googleドライブにアップロードしたファイルはクラウド上に保存され、編集内容もリアルタイムで同期されます。
パソコン向けの専用アプリ「パソコン版Googleドライブ」を使えば、ローカルフォルダとクラウド上のファイルを同期させ、オフラインでも作業を継続できます。
Googleドキュメントやスプレッドシート、スライドといったGoogle純正の形式に加え、WordやExcel、PDF、画像、動画など幅広いファイル形式を保存できます。
なお、Googleドキュメント・スプレッドシート・スライドなどの形式で作成したファイルも、2021年6月1日以降に作成・編集したものは、他の形式のファイルと同様に通常のストレージ容量へカウントされます。以前は対象外とされていた時期もありましたが、現在は容量を消費する点に注意が必要です。出典:Google ドキュメント エディタ ヘルプ

Googleドライブが多くの企業で使われている理由は、単なる保存領域ではなく、共同作業を前提に設計されている点にあります。
では、具体的にどのような操作ができるのでしょうか。主な機能を整理すると、次のとおりです。
これらの機能を組み合わせることで、資料をメールに添付してやり取りする際に起きがちな「どれが最新版か分からない」という状態を防ぎ、チームでの情報共有を効率化できます。

Googleドライブには、個人のGoogleアカウントで使う無料版と、企業・組織向けのGoogle Workspaceに含まれる法人版があります。
画面上の見た目はよく似ているものの、データの持ち方や管理のしやすさには大きな差があります。
| 項目 | 個人版(無料) | Google Workspace(法人版) |
|---|---|---|
| ストレージ容量 | 15GB(Gmail・フォトと共有) | プランごとの共有ストレージプール |
| データの持ち主 | 個人アカウント | 組織(管理者が一元管理) |
| 共有ドライブ | 作成不可(招待されれば外部メンバーとして利用可) | 作成・管理が可能 |
| アクセス管理 | ファイルごとの個別設定のみ | 管理コンソールで組織的に制御 |
| ランサムウェア対策 | 一括復元機能のみ利用可 | 検出機能も利用可(一部プラン) |
特に注目したいのは共有ドライブの有無です。個人版で作成したファイルは、そのアカウントの持ち主に紐づいたままになりますが、Google Workspaceの共有ドライブでは、退職者のアカウントを削除しても、共有ドライブに保存されたデータは組織に残ります。
個人アカウントで社内の重要ファイルを管理していた場合、担当者の異動や退職のたびにデータの引き継ぎリスクが発生する点は、Google Workspaceを利用する大きな動機となっています。

Google Workspaceには複数のプランがあり、必要な容量や機能に応じて選ぶプランが変わります。
ストレージはユーザーごとに割り当てられるのではなく、組織内で共有できるプール方式が採用されているプランもあります。
| プラン | ストレージの目安 | 主な特徴 |
|---|---|---|
| Business Starter | 1ユーザーあたり30GB | 基本機能中心で、コストを抑えたい組織向け |
| Business Standard | 2TBの共有プール | 共有ドライブ・会議の録画に対応 |
| Business Plus | 5TBの共有プール | Vaultによるデータ保持・監査機能に対応 |
| Enterprise | 5 TB〜(アップグレードで追加も可能) | 300名超の組織や高度なコンプライアンス要件に対応 |
ストレージ容量の枠組みは、Google Workspace公式サイトでも案内されています。
出典:Google Workspace 料金プラン
実際に、Google Workspaceは2025年1月、Business・Enterprise向け全プランにGemini機能を標準搭載すると発表しました。これに伴う料金改定は、既存契約については2025年3月17日以降の契約更新から順次適用されています。
出典:Google Workspace ブログ
料金は今後も改定される可能性があるため、契約前には公式サイトまたは正規販売代理店で最新の金額を確認しておくと安心です。
関連記事:Google Workspaceの料金を徹底解説|無料版との違いからプラン別費用まで

クラウドストレージを企業で使う以上、セキュリティ機能の有無は導入判断の中心になります。
Googleは2026年3月30日、パソコン版Googleドライブにおけるランサムウェアの自動検出機能と、被害を受けたファイルを一括で復元する機能を正式に提供開始したと発表しました。
出典:Google Workspace Updates(公式ブログ)
AIモデルによる検出件数は、ベータ版と比較して14倍に増加したとされており、ファイルが暗号化される前に同期を止めることで、組織全体への被害拡大を防ぐ設計になっています。
なお、検出機能を利用できるのはBusiness Standard・Plusなど一部のプランに限られており、Business Starterでは対象外です。一方、一括復元機能はすべてのGoogle Workspaceプランと個人アカウントで利用できます。
Business Plusでは、メールやチャットの履歴を法的保持要件に応じて保管・検索できるVault機能を追加費用なしで利用でき、監査対応や訴訟リスクへの備えとして評価されています。
一方、機密情報を含むファイルの外部共有を自動的に検知してブロックするDLP(データ損失防止)機能は、Googleドライブ・ドキュメントについてはEnterprise Standard以上など、より上位のプランが対象です。Business Plusまでの契約では利用できない点に注意が必要です。
出典:Google Workspace 管理者ヘルプ
誰がどの端末からアクセスしているかを厳密に管理する考え方は、テレワークが定着した現在の企業にとって欠かせない要素になりつつあります。

個人アカウントでGoogleドライブを使っていた組織が、あらためてGoogle Workspaceへ移行するケースも増えています。
その際に確認しておきたい点は、次のとおりです。
これらは公式サイトの料金表だけでは判断しづらく、契約前に正規販売代理店へ確認しておくことで、契約後のトラブルを避けやすくなります。
サテライトオフィスは、ライセンスの選定から導入後の運用サポートまでを一貫して提供しており、乗り換え時のデータ移行についても伴走しながら支援しています。総務省の調査でも、企業のクラウドサービス利用率は2024年時点で80.6パーセントに達しており、クラウドを前提とした業務基盤づくりは既に多くの企業にとって当たり前の選択肢になっています。
出典:総務省「令和7年版情報通信白書」
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Googleドライブは無料でも十分に便利なサービスですが、企業として使う場合は、容量設計とセキュリティ機能の両方を理解したうえでプランを選ぶ必要があります。
ランサムウェア対策やアクセス管理といった法人版ならではの機能を活かせるかどうかで、情報システム部門の運用負担は大きく変わってきます。
自社に合ったプラン選びとセキュリティ対策を、導入実績のある専門家に相談しながら進めることが、結果的に近道になります。
サテライトオフィスは、Google Workspaceプレミアムパートナーとして、Google Workspace全体の導入支援から運用サポートまでをワンストップで提供しています。独自のアドオンツールで業務効率化をサポートいたします。Google Workspaceの導入や、Googleドライブの運用体制についてお悩みの際は、サテライトオフィスまでお気軽にご相談ください。
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