第66回


「社員が個人のLINEで仕事の連絡をしているが、このままでいいのだろうか」「LINE WORKSを勧められたけれど、普通のLINEと何が違うのか」このような疑問を持つ担当者は多いのではないでしょうか。
LINEは個人どうしが気軽につながるためのアプリ、LINE WORKSは企業が仕事で使うためのビジネスチャットです。両者を分ける最大のポイントは、トークや連絡先といった情報を「個人が持つのか、会社が持つのか」という管理権限にあります。
本記事では、両者の違いを一覧で整理したうえで、業務でLINEを使い続けるリスクと、LINE WORKSに切り替えるメリット、選び方までを解説します。大切な会社の情報を守るヒントとして、自社に合うツールを選ぶ手がかりにしてください。

引用:LINE WORKS公式
LINEとLINE WORKSは名前や操作感が似ているため混同されがちですが、それぞれ、提供する会社や機能が異なります。
まずは、主な違いを一覧で見てみましょう。
【LINE WORKSとLINEの違い】
| 比較項目 | LINE | LINE WORKS |
|---|---|---|
| 提供会社 | LINEヤフー株式会社 | LINE WORKS株式会社 |
| 主な用途 | 個人向け | 企業向け |
| アカウント発行・停止 | 個人 | 会社が管理者として発行、メンバーの追加や停止も会社が行う |
| 管理者機能 | なし | あり(利用状況の把握・権限設定など) |
| 業務向け機能 | トーク・通話が中心 | 掲示板・カレンダー・Drive・タスクなど |
| セキュリティ | 個人の判断に任せる | 国際的なセキュリティ認証を取得 |
| 料金 | 無料 | 無料・有料2種(3プラン) |
以下に、主なポイントを解説します。
LINEは「LINEヤフー株式会社」が提供しているコミュニケーションツールです。一方、LINE WORKSは「LINE WORKS株式会社(2024年1月にワークスモバイルジャパン株式会社から社名変更)」が提供しています。
LINE WORKSは「ビジネス版LINE」と呼ばれ、LINEの操作感はそのままに、ビジネスチャットとして使えるツールです。2024年時点で46万社を超え、利用者数は500万人に達しています。
LINE WORKSの活用事例や利用料金については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
関連記事:LINE WORKSの使い方を解説!企業の活用事例や料金・導入方法も紹介
関連記事:LINE WORKSの料金を解説|プラン別費用と失敗しない選び方
LINEとLINE WORKSの決定的な違いは、情報の管理権限です。
個人のLINEで仕事の連絡をすると、トーク履歴も、やりとりした顧客の連絡先も、社員個人に紐づきます。例えば、営業担当が個人のLINEで顧客とやりとりしていた場合、その担当者が退職すると、記録も連絡先も会社の手元には残りません。
一方で、LINE WORKSは管理権限が会社側にあります。やりとりの内容や履歴を会社が管理できるため、退職者がいても、情報はそのまま会社の資産にすることが可能です。
このように、LINEとLINE WORKSの違いは、個人向けか会社向けか、という点で整理できます。とはいえ、無料で利用できるからと、個人LINEを業務に使っている企業は今も多くあります。
次章では、業務で個人LINEを使い続けると、どのようなリスクが生じるのかを見ていきましょう。

個人のLINEを仕事に流用する状態は、シャドーIT(会社が把握・管理していないIT利用)にあたります。
悪気がなくても、会社の目が届かないところでツールが使われると、大切な情報が知らないうちに外部へ漏れたり、ウイルスが社内に持ち込まれたりするリスクがあります。
個人LINEの管理者は、利用者本人です。そのため、個人LINEで顧客とつながっている営業担当が辞めてしまうと、顧客との会話履歴や連絡先を会社側からは追えなくなります。
引き継ぎ資料には残らない「やりとりの温度」まで失われ、後任は関係づくりを一からやり直すことになりかねません。連絡手段が個人に紐づいたままの状態は、それだけ大きなリスクをはらんでいます。
個人LINEを業務で使用すると、プライベートな時間にも通知が届きます。業務時間外でも手が離せなくなり、公私の区別があいまいになりがちです。オンとオフを切り替えにくい状態は、働く人の心理的な負担にもつながるでしょう。
さらに、プライベートの友人と仕事相手が同じ連絡先一覧に並んでいれば、送り先を取り違える確率は上がります。同じアプリで誰にでも送れるからこそ、社外に出してはいけない情報を、誤って別の相手へ送ってしまう危険もゼロではありません。
個人のLINEでは、会社がトークの内容を把握・管理できません。そのため、業務上の不適切なやりとりやトラブルが起きても、すぐには気づけないのが現状です。対応が遅れれば、顧客の信頼を損ね、企業のイメージ低下につながる可能性もあります。
また、やりとりが担当者個人に紐づくことで、業務が属人化(特定の担当者しか状況を把握していない状態)しやすくなります。担当者が不在のときや引き継ぎの場面では、必要な情報にたどり着けず対応が滞り、業務に負担がかかるでしょう。
これらのリスクを防ぐには、従業員と顧客とのやり取りを会社が把握し、管理できる仕組みの導入が必要です。
次章では、これらの課題を解決する、LINE WORKSのメリットを見ていきましょう。

業務連絡や顧客とのやり取りを、LINEからLINE WORKSに切り替えることで、会社で個人のLINEを使い続けるリスクを防げるだけでなく、外部システムとの連携で業務効率も高まります。
ここでは、主な切り替えメリットを3つの観点で整理します。
LINE WORKSは、「ビジネス版LINE」と呼ばれるように、一般のLINEユーザーと直接やりとりできる唯一のビジネスチャットです。顧客に新しいアプリを入れてもらう必要がないため、相手に負担をかけることなく、切り替えが進められます。
また、LINE WORKSのオプション「CXトーク」を追加すれば、LINEからの問い合わせが多い職場であっても、複数の担当者で手分けして対応ができます。
CXトークについては、以下の記事で詳しく解説しています。
関連記事:LINE WORKS CXトークとは?3つの特徴と料金・始め方を徹底解説
LINE WORKSは、トークのほかに、掲示板やカレンダー、アドレス帳、タスク、アンケート、ファイルを保管するDriveなどの機能を備えています。さらに、API(外部サービスと連携するための仕組み)やBotを介して、勤怠管理システムや会議室予約サービスといった社外のツールとも連携が可能です。
ツールが分散していると、連絡はLINE、予定は別アプリと、切り替えの手間がかかります。LINE WORKSなら、グループウェア(社内の情報共有や予定管理をまとめて担うソフト)の働きまで一つにまとまるため、運用コストの削減と業務効率化につながるでしょう。
LINE WORKSは、誰がどんなやりとりをしているかを会社が把握できます。
例えば、退職者のアカウントを管理者がすぐに停止する、社員ごとに使える機能を制限するといった運用も、会社側の判断で行えます。
さらに、国際的なセキュリティ認証を取得しており、通信の暗号化や、端末を紛失した際の遠隔管理、ログの監査など、組織を守る仕組みも十分です。専門のセキュリティ担当者を置かなくても、対策された環境をそのまま使える点は、多くの企業にとって心強いポイントです。

LINEには、ビジネス向けのサービスとして「LINE公式アカウント」があります。
LINE公式アカウントは、企業が顧客へメッセージを配信し、販促やマーケティングに使うための仕組みです。多くの顧客へ情報を届ける「外向き」の道具にあたります。
一方で、LINE WORKSは、社内の連絡や取引先との業務コミュニケーションを担う「内向き」で「業務向け」の道具です。
同じLINEの名を冠していても、狙う場面はまったく異なります。集客や情報発信が目的ならLINE公式アカウント、社内外の業務連絡が目的ならLINE WORKS、と切り分けて考えるとよいでしょう。

業務向けのチャット(ビジネスチャット)という枠で見れば、ChatworkやSlack、Microsoft Teamsなども同じ仲間です。いずれも優れたツールですが、LINE WORKSならではの強みは、一般のLINEユーザーと直接つながれる点にあります。
LINEの国内月間利用者数は1億人を超えています。取引先や個人の顧客とのやりとりが多い業種であれば、相手が使い慣れたLINEをそのまま活かせるLINE WORKSが、有力な選択肢になります。
自社にどのコミュニケーションツールが向いているかは、社内だけで完結する業務が中心か、社外の顧客との接点が多いかを、判断基準の1つにすると良いでしょう。

LINEとLINE WORKSの選択で迷った場合は、仕事の連絡に「会社としての管理」が必要かどうかで決めると良いでしょう。
以下のいずれかに当てはまるなら、LINE WORKSが向いています。
一方、完全にプライベートな連絡だけで完結し、業務の情報を一切乗せないのであれば、無理に切り替える必要はありません。
特徴や機能を理解して、自社に合うツールを選びましょう。

引用:サテライトオフィス公式
ほかのツールとの違いはわかっても、どのプランを選べばよいのか、既存システムとの連携や社内への定着方法など、判断に迷う場面は出てきます。こうした場面では、製品の販売だけでなく運用の設計まで伴走できるパートナーが頼りになります。
サテライトオフィスは、LINE WORKSパートナープログラムの最上位区分である「Platinumパートナー」です。導入前のご相談から、トライアル、ライセンスの購入、導入支援、導入後のサポートまでをワンストップで提供しています。クラウドサービスのアドオン導入では約8万社の実績(クラウド全アドオン導入ベース)があり、はじめての導入でも安心して任せられます。
もう一つの強みは、LINE WORKSの標準機能だけでは届かない部分を、自社開発のアドオン(機能拡張)で埋められる点にあります。テーマに応じて、以下のような「for LINE WORKS」シリーズを組み合わせられます。
| 課題 | 組み合わせられるアドオン |
|---|---|
| 稟議や各種申請を回したい | サテライトオフィス・ワークフロー for LINE WORKS |
| ログインを一本化して安全性を高めたい | サテライトオフィス・シングルサインオン for LINE WORKS |
| 勤怠や労務を管理したい | サテライトオフィス・タイムカード/勤怠管理 for LINE WORKS |
| 社内の掲示や回覧を電子化したい | サテライトオフィス・掲示板/回覧板 for LINE WORKS |
| 災害時の安否をすばやく確認したい | サテライトオフィス・安否確認機能 for LINE WORKS |
標準機能とアドオンを組み合わせれば、自社の業務に合わせた形でLINE WORKSを活用できるでしょう。
申請・承認をLINE WORKS上で回す仕組み(ワークフロー)のアドオンについて詳しく知りたい場合は、以下の記事もあわせてご覧ください。
関連記事:LINE WORKSワークフローとは?主な4つの機能・料金・選び方を徹底解説
サテライトオフィスでは専任の担当者が、プランの選定やアドオンの組み合わせの相談、導入、運用の定着まで一貫してサポートします。無料トライアルも実施しているため、「まずは試してみたい」方は、ぜひご相談ください。
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LINE WORKSとLINEの違いを検討する際に、よく寄せられる質問をまとめました。
A.はい、個人のLINEとLINE WORKSは、同じスマートフォンに両方入れて併用できます。
プライベートの連絡はこれまでどおりLINEで、仕事の連絡はLINE WORKSで、とアプリごとに使い分けられます。一つの端末で業務とプライベートを分けられるため、専用の携帯をもつ必要がありません。
A.いいえ、引き継げません。
LINEとLINE WORKSは運営会社が異なるため、データの引き継ぎは同じLINEどうし、あるいは同じLINE WORKSどうしに限られます。トーク履歴や友だちをそのまま移行する仕組みはありません。
ただし、LINEユーザーの側からLINE WORKSのメンバーを友だち追加してもらえば、そのユーザーを顧客や取引先の連絡先として登録できます。移行の手順や社内への周知に不安がある場合は、パートナーの導入支援を受けると安心です。

LINEとLINE WORKSのいちばんの違いは、機能の多さではなく、やりとりする情報を「個人が持つか、会社が持つか」という点です。社員のやりとりを会社として管理・保管したいのであれば、LINE WORKSが向いています。
業務で個人のLINEを使い続けると、退職者のアカウント管理や誤送信、情報漏えいといったリスクにつながりやすくなります。トラブルを避け、会社の信頼性を守るためにも、LINE WORKSの導入を検討してみてはいかがでしょうか。
判断に迷うときは、自社に合うプラン選定や、アドオンによる既存システムとの連携、社内定着までを一貫して支援できるパートナーに相談すると、スムーズに導入でき安心です。
個人LINEからの切り替えに悩む場合は、無料トライアルで試すことも可能です。まずは一度ご相談ください。
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